先日、任天堂switch(スイッチ)をモバイルバッテリーで充電してみた記事を書きましたが、車のUSBポート(シガーソケット)からの充電も試してみました。
私の車にはもともとUSBポートは付いていません。後付けで車のスイッチパネルに埋め込むUSBポートを取り付けてあったのでそれを使用してのレビューと、市販のよくあるシガーソケットに刺し込むタイプのUSBポートでのレビューです。
※任天堂スイッチの純正品を使用しての充電ではないため、本記事の情報を利用する場合は自己責任でお願いします。また、電圧電流の測定は、COOWOOというメーカーのUSB電流電圧チェッカーというものを使用しました。充電ケーブルは、市販のUSBケーブルで「56kレジスタ(抵抗)」の実装されたUSB-Cケーブルを使用しました。車のエンジンはかかっている状態です。
目次
確認。家庭用100VからUSBアダプターで
まずは家のコンセントから、スイッチをプレイしながら充電できる(バッテリーの%が増加する)パターンの電流値を確認してみました。
スイッチ付属の純正のアダプターだと電流電圧が測定できなかったので、手持ちのUSBアダプター(出力5.2V、2.0A)を使ってプレイ中(ゲーム画面点灯中)に測定しました。
充電方法 | 電 圧 | 電 流 |
家庭用100V→ USBアダプター(5.2V、2.0A) |
5.21V | 1.42A |
ゲーム画面点灯中だと、1.4Aくらいが流れるので、5.0V、1.4Aを供給できるものならプレイしながら充電できるものと思われます。
電力(W)=電圧(V)×電流(A)で計算すると、7.39Wです。
ちなみにスリープ中だと、5.0V、0.8Aくらいになります。
エーモンUSBスマート充電キット
エーモンというカー用品メーカーの商品です。車の純正のスイッチパネルに埋め込むタイプのUSBポートです。電源は車のアクセサリー電源を分岐して取り付けてあります。
出力は5.0V、2.1Aです。
結果は以下の通りでした。
充電方法 | 電 圧 | 電 流 |
エーモン、車用USBポート 5.0V、2.1A |
4.83V | 1.44A |
このUSBポートに繋いでプレイしましたが、充電できませんでした。少しずつですが、バッテリーが減っていきました。減るスピードは遅くなっているのでしょうが、これではプレイしながらの充電はできませんでした。
電流は1.44Aで家庭用電源の時と同じですが、電圧は4.83Vしか出ていません。
電力(W)=電圧(V)×電流(A)で計算すると、6.95Wです。家庭用では7.39Wでしたから、この微妙な0.4Wほどの違いでプレイしながらだと充電できないのでしょうか。
このあたりは、詳しくないので良くわかりません。
メーカー不明、5.0V、2.1AのUSBポート
以前購入してあった、シガーソケットに差し込むUSBポートで、メーカー不明ですが、上記のエーモンのものと同じ出力5.0V、2.1Aです。
結果は以下の通りでした。
充電方法 | 電 圧 | 電 流 |
メーカー不明、車用USBポート 5.0V、2.1A |
4.94V | 1.40A |
こちらもプレイしていると充電できません。徐々にバッテリーが減っていきました。
㈱プロキオン2口リバーシブルミニソケット
上記の不甲斐ない(笑)結果をふまえまして次に選んだのは、5.0V、3.1A出力のものです。普通にカー用品店で購入しました。車のシガーソケットに刺し込んで使用します。
2ポートありますが、1ポートのみを使用した場合、最大3.1A出力のハイパワー仕様です。
よく、USBの刺し込みが2ポート付いていて、「2ポート合計で3.0A」などという商品もありますから注意が必要です。そういうものは1ポートがその半分とか、1.0Aと2.0Aにわかれているものもあります。今回は1ポートで最大3.1A出力できるものを選びました。
結果は以下の通りでした。
充電方法 | 電 圧 | 電 流 |
㈱プロキオン、2口USBリバーシブルミニソケット 5.0V、3.1A |
5.07V | 1.41A |
5.0Vしっかりと出ています。電流も1.4Aです。
この出力ならば、プレイしながら充電できました。
ANKER Power Drive Speed2
ANKER社の車用USBソケットです。シガーソケットに差し込んで使用します。
Qualcomm(クアルコム)社のquick charge 3.0という規格に対応していて、出力は3.6Vから6.5Vは3A、6.5Vから9Vは2A、9Vから12Vは1.5Aとなっていました。
おそらく、任天堂スイッチは、quick charge 3.0という規格に対応してません。
結果は以下の通りでした。
充電方法 | 電 圧 | 電 流 |
ANKER Power Drive Speed2 3.6Vから6.5V、3.0A |
5.12V | 1.44A |
これもプレイしながら充電できました。
おまけの実験
運転席のシガーソケットからUSBの延長ケーブルを使ってリアシートまで延長した場合も実験してみました。
車のシガーソケット→ANKER Power Drive Speed2出力3.0A→idegia USB延長ケーブル(カー用品店で購入)→「56kレジスタ(抵抗)」の実装されたUSB-Cケーブル→任天堂スイッチ、とつないでみました。
結果は以下の通りでした。
充電方法 | 電 圧 | 電 流 |
ANKER Power Drive Speed2出力3.0A→idegia USB延長ケーブル 3.6Vから6.5V、3.0A |
4.85V | 0.47A |
idegia USB延長ケーブルをつないだら、だいぶ絞られてしまいました。0.47Aしか出ていません。
idegia USB延長ケーブルを使うと全く充電できないと思います。このケーブルのパッケージは捨ててしまいスペックがわかりませんが、流せる電流に制限のあるケーブルもあるようですので注意が必要です。
ネット情報では、USB2.0規格のものは、給電能力が0.5Aまでとなっているようですので、任天堂スイッチのプレイしながらの充電には向かないかもしれません。
まとめ
以上のように5V2.1AのUSBソケットではいずれもプレイしながらの充電はできませんでした。
数値的には必要な電流電圧を供給できるように思えますが、実際に測ると5V出ていないようでした。W(ワット)にすると瞬間的には0.4Wほどの差でしたが、この0.4Wの差が1~2時間ほどの充電では大きな差になるのかもしれません。詳しい方ならわかるかもしれません。
結論は、車で任天堂スイッチを充電するなら、1ポートあたりで5V、3.0A以上の出力に余裕のあるUSB変換ソケットを選んだ方が良いかもしれません。
また、延長ケーブルや充電ケーブルを使用する場合もUSB規格や最大電流の値も気にする必要がありそうです。
カー用品店では、1ポート3.0Aのものは種類が多くありません。ほとんどのものがスマホ充電用で5V、2.1Aで十分なのでしょう。1ポート最大2.4Aというものもよくありますが、今回は試していませんのでプレイしながら充電できるかわかりません。機会があれば試してみたいと思います。
車種や車のバッテリーの状態、プレイするソフトにより状況は変わるかもしれませんので参考程度でお願いします。
車のバッテリーへの影響もあると思いますので、車のバッテリー上がりには十分注意してください。