脳梗塞で文字を忘れてしまう?元都知事石原氏証人喚問での疑問

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先日、豊洲への築地市場移転問題について記事を書きましたが、3月20日に元都知事の石原氏の証人喚問が行われました。安全性の基準についても触れられていましたね。

その証人喚問の中で私が気になったのは、冒頭で石原氏が脳梗塞を患ったことにより残念ながらすべての字を忘れました。ひらがなさえ忘れました。と発言されたことです。

証人喚問での石原氏の発言はスムーズでしたし、私は特に異常があるようには感じませんでした。脳梗塞により文字を忘れてしまうということがあるのでしょうか。調べてみました。

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脳梗塞とは

文字通り、脳に梗塞(ふさがって通じないこと)が起きる病気だそうです。

梗塞が起き、血液が届かなくなった箇所が血液を得られず、細胞が死んでしまう病気ということです。

原因は、脳の血管そのものが硬化し血栓ができて梗塞してしまう場合と、心臓疾患によりできた塞栓が脳に到達して、血流を塞いでしまう(脳塞栓症)という起こり方の大きく分けて2つだそうです。

後遺症(石原氏の場合)

「文字を忘れてしまった」という後遺症に関しては、主に脳の角回という部分や側頭葉後下部が「読み書き」を司っているということなので、石原氏の場合は、これらの部位にダメージを受け、文字を忘れてしまったり、理解ができなくなるという後遺症が残ってしまったようです。

文字を忘れてしまうと、文字だとわかるが、暗号のように見えて意味不明となってしまうそうです。例えるなら、我々がアラビア文字を見ているような感覚だそうです。なにか書いてあるが、読めないという感じです。

証人喚問の会話や質問には影響がないのは、「考えや理解を言語にする」役割をしている脳の部位、ブローカ領域にはダメージがなかったからと考えられるそうです。

高次脳機能障害とは

認知機能(知覚、記憶、学習、思考、判断、情動や心理など)に障害が起きた状態を高次脳機能障害というそうですが、石原氏の場合は、記憶に障害が起きてしまっている状態です。

ですが、石原氏の場合は、受け答えもスムーズだったため、おそらく、文字を忘れてしまったことを本人が言わない限り周りの人にはわからなかったと思います。

高次脳機能障害は、外見上はあまり目立たないような障害もあり、周りの人に障害があることを理解されにくかったりすることもあるそうで、ツイッターなどでも石原氏の後遺症に関して、一部批判ともとれる内容のものがあるようですが、まさにこの状態ではないでしょうか。

本人や周りの人が気づくのに時間がかかったりする場合もあるそうで、脳疾患などから復帰後、仕事でミスが多くなったり、イライラしやすくなったりといったことが、実は脳疾患による後遺症だったりすることもあるようです。

終わりに

石原氏は、証人喚問で度々「記憶にない」といっていましたが、反論するところはしっかり反論しているため、この「記憶にない」は、脳梗塞とは関係がないそうです。

単純に過去のことであるから忘れてしまったとか、記憶が曖昧なため、いいかげんなことを言ってしまうと偽証罪に問われる可能性があるのでテクニックとして使っているのだと思います。

豊洲移転になった経緯を解明するのも大事ですが、こちらにも書きましたが、現場で困っている人のために、小池都知事には、一日でも早く解決できるようがんばっていただきたいと思います。

参考:テレビ朝日グッド!モーニング、NHKきょうの健康:これって高次脳機能傷害?日本生活習慣病予防協会