先日、AirPodsとプリンストン社のBluetoothトランスミッターPTM-BTLLTの組み合わせでテレビ音声を聴くという内容の記事を書きましたが、この「プリンストン社のBluetoothトランスミッターPTM-BTLLT」は少々クセがあり、ドラマなどでセリフとセリフの間に無音部分ができたり、再接続などに難があります。
そこで、新たにiBossom PiscesというBluetoothトランスミッターを購入し、それとAirPodsの組み合わせでテレビ音声を聴くことを試してみました。
結果、iBossom Pisces(以下、本品)は、プリンストンPTM-BTLLTで起こっていたセリフとセリフの間が無音になるという現象がなく、さらに快適になりました。
他にも良い点悪い点などレビューしてますので、みなさんのご検討の参考になればと思います。
iBossom Piscesの外観と付属品
外観は、ホワイトとグレーの2種類あるようですが、ホワイトは送信専用機のようです。これは購入時は知りませんでした。私はテレビが黒なので色を合わせ、グレーを選びました。少々メタリックが入っており、角が丸みを帯びていて、良く言えばシンプルですが、あまりカッコよくはありません。見た目はプリンストンPTM-BTLLTの方が私は好きです。まあ、機能には関係ありませんのでどうでも良いですね。
付属品は、3.5mmステレオミニプラグケーブル、USB充電ケーブル、RCA接続のステレオミニプラグケーブルまで付いています。これは親切、というか普通なのかわかりませんが、プリンストンPTM-BTLLTにはUSB充電ケーブルしか付いていませんでした。
あと、ニョロニョロ(ムーミンのキャラクター)のような形のケーブルをまとめるグッズ(?)がおまけで付いていました。
iBossom Piscesの仕様
主な仕様を付属の説明書から抜粋しました。
- Bluetooth3.0
- オーディオコーデック:SBC,AAC,aptX,aptXLowLatency
- 送信機モードと受信機モードの切り替え可能
- 電池内蔵
- 電池の持ち送信機モード12時間まで
- 電池の持ち受信機モード10時間まで
- スタンバイ時間450時間
- 充電時間2~3時間
バッテリーの持ちなどは使用環境によると記載されてます。私はテレビで使うので、電源にずっと接続してます。電源接続でも使えます。
私はまだ試していませんが、低遅延のaptX Low Latency対応です。AirPodsは対応していませんが、念のためaptX Low Latency対応のものを選びました。
ここで気になった点は、AAC対応という記載です。
説明書をもっと良く見ると、本体の状態を示すLED点灯の説明箇所に、「青いLED5秒ごとに4回フラッシュ:AACデコーダと接続します(受信機モード)」とあります。つまり、本品は受信機モードにもなりますから、本品にイヤホンを刺し込んで使えば、「AACで発信してきたBluetooth電波を本品ではAACでお耳に届けられますよ。」という解釈で良いのでしょうか。
AAC対応は、受信機モードのみだということでしょうか。
AirPodsはAAC対応ですが、送信機モードで実際に接続するとAAC接続にはならず、SBCで接続されます。
試してませんが、多分、AACは受信機モードのみ対応ですね。
SBCよりAACの方が、高品質低遅延のようですが、私の使い方(送信機モード)ではその恩恵を受けられません。
この説明書の書き方は不親切な感じを受けました。「おっ!AAC対応じゃん」と期待してしまいました。
それ以外の説明書きも、何か翻訳ソフトで翻訳したような変な日本語表記が目立ちます。
iBossom Piscesを使ってみてのレビュー
送信機モードでしか使用していないので、送信機モードでのレビューです。プリンストンのPTM-BTLLTと比較しての感想が多めです。
接続は、説明書通りに行なって問題なく繋がります。
良い点
- aptX-Low Latencyに対応している。
- セリフとセリフの間の無音現象が起きない!
- 常に待ち受け状態(スリープ状態にならない)
- AirPodsとSBC接続でも遅延は気にならない
- ノイズも特に気にならない
プリンストンのPTM-BTLLTは、こちらの記事「無音になるときがある」でも書きましたが、セリフとセリフの間に無音になる時があります。例えば、夜の森の中のシーンで、セリフがない時にはバックに虫の音や風の音が入っていてそれが聴こえるはずなのに、トランスミッターが無音だと判断しているのか、全く聴こえない無音状態となる時があります。
本品はそれがありません。同じシーンで比べましたが、無音になることはありませんでした。
この無音になるのは、Bluetoothの仕様だと思っていましたが、機器により程度に差があるようです。詳しくはよくわかりませんが、プリンストンのPTM-BTLLTで無音になったシーンが、本品では無音にならなかったという事実だけはお伝えしておきます。
また、プリンストンのPTM-BTLLTは、使用をやめると再接続時には電源ケーブルを一旦抜いて、もう一度電源を入れ直す必要がありましたが、本品は常に待ち受け状態で、LEDが点滅しています。(ボタンを長押しすれば電源は切れます。)
うまく接続できなくても、ボタンが付いているので押せば何かしらの反応をしますので、電源の抜き刺しはいりません。
一番重要な映像に対しての音声の遅延に関しては、プリンストンのPTM-BTLLT同様、本品もSBC接続ですが気になりません。どちらが遅延が少ないか比べましたが、私の耳ではわかりませんでした。
悪い点
- ときどき再接続がスムーズにできない時がある
- デザインはプリンストンのPTM-BTLLTの方が好み
- マニュアルが翻訳ソフトの日本語でわかりにくい
amazonのレビューにも再接続がうまくいかないと言っている方がおりましたが、メーカーサポートからそのレビューに返信が来ていて、なぜうまくいかないか書かれており、一部引用すると、
戻る接続に関して、この発信機はアクティブに戻る接続と最後のペアリングされたBluetoothヘッドセットやスピーカー接続します、もし戻る接続は二台ヘッドセット或いはスピーカー、二台スピーカーのチップは同じですか、ご確認ください、
おそらく、最後に接続していた機器となら、すぐ再接続できますよということだと思います。
実際、Airpodsを他の機器と接続して使用した後に、本品につなげようとすると簡単に再接続ができなくなります。
という感じです。
うまく繋がらないときは、本体のボタンを1回押して、早いLED点滅状態(通常の待ち受け状態はLED点滅が約1秒に1回)にしてからAirPodsの蓋を開けて接続しています。
この再接続の問題は、説明書に「再接続」という項目がありますが、
3.2.8再接続
一度オン、製品は自動的に接続された設備に再接続します。30分以内に設備が再接続できない場合、製品は自動的にシャットダウンします。
としか書かれておらず、良くわかりません。
30分以内でないと再接続は受け付けません。それ以降はボタンを押してください。ということでしょうか。
また、「製品は自動的にシャットダウンします。」とありますが、私は電源につないで使っていますが、30分経ってもシャットダウンはしませんでした。(ずっと待ち受け状態の1秒に1回のLED点滅をしています。)
結局、再接続に関してはちょっとよくわかりません。
あと注意点は、周辺で他のBluetooth送信機器が同じ様に待ち受け状態になっているとうまく繋がりません。例えばiphoneのBluetoothをonにしているとAirPodsはiphoneに繋がってしまいます。
2017.07.24追記
昨日、本体をふと見ると、裏側の蓋が開いているのに気付きました。
良く見ると中のバッテリーが膨らんでおり、膨らんだことにより筐体が壊れてしまったようです。
バッテリーのサイズは2~3cmほどで、触ったらかなり高温になっていたので直ちに使用を中止しました。
昨年12月に購入したのでまだ1年経っていません。
電源に繋ぎっぱなしで使用しておりました。
まとめ
まとめます。
iBossom Piscesは、AirPodsと接続してテレビ音声を聴いた場合、無音現象がなく、遅延もさほど気にならず、ノイズも気にならないので、テレビ音声用に使えます。
また、本体にボタンがあるので、プリンストンのPTM-BTLLTより接続等の操作がしやすいです。
aptX-Low Latency対応のBluetoothトランスミッターを検討中でしたら、候補に入れても良いと思います。