折りたたみカートのウィール(車輪)を交換。ガラガラうるさいを改善。

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アウトドアなどで、車から椅子やテーブルを目的地まで運ぶために折り畳みカートを購入しました。

折り畳みボックス(コンテナ)自体に伸び縮み可能なハンドルと車輪がついているタイプです。

今回、この折り畳みカートのウィール(車輪)を交換してみました。

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プラスチックのタイヤがガラガラうるさい

以前より折り畳みのキャリーを使っていたのですが、キャリーにカゴなどのボックスを積んで、ゴムバンドでくくりつけるのは面倒に感じていました。

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↑こんな感じのカート。

だったら最初からボックスにハンドルと車輪が付いているタイプはないかと探し、今回以下のリンクの商品購入に至りました。

yahooショッピング:蓋付き 折りたたみキャリーカート

使ってみると、想定していた量の荷物も積めたし、蓋が付いているので、到着した先でテーブルや椅子としても使えて非常に使い勝手が良かったです。

ですが、とにかくガラガラうるさい!!

購入後、試しに荷物を積んで近所を引き歩いてみましたが、騒音で通行人の方にジロジロ見られているような気がしました。

路面がツルツルのコンクリートや新しいアスファルトの上ならそこまで気にならないのですが、小石が浮き出てきているような荒れたアスファルトでは、ガーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!という乾いた高い音が周囲に響き渡ります。

スケボーをやったことのある方であればわかると思いますが、硬いトリック用のハードウィールで滑っているような感覚です。

以前使っていた折り畳み式のカートの車輪は接地面がゴム製でしたので走行音は気になりませんでした。

このカートの車輪は本体のボックスと同じ材質のプラスチックのようでしたので、もっと柔らかいものにすれば改善するのではと考え、交換してみることにしました。

まずは構造を確認する。

最初は、車輪の接地面にゴムを貼るなど考えましたが、車輪取り付け部分をよく観察すると金属製のピンが刺さっているだけのように見えましたので、一か八か壊れるのを覚悟で引き抜いてみました。

車輪のカバー(ホイールキャップ?)は、3か所の爪ではめ込まれているだけなのでマイナスドライバーでこじって外しました。うまくやらないと爪が折れます。私は1個折ってしまいました。

本体をしっかりと抑え、車輪ごと掴んで引き抜いたところ、途中まで抜けてきました。

その後、ピンの頭がプライヤーで掴める程度まで出てきたところで、ピンと本体の隙間にシリコンスプレー(潤滑剤)を吹き付けながらウォーターポンププライヤーでピンの頭を挟んでグリグリ引き抜いていきました。

画像はピンに刻まれた溝が見えていますが、ここまで引き抜くのに結構な力が必要でした。最終的には車輪を掴んで引っこ抜く方法にしました。ヘタをするとどこかが壊れる可能性がありましたので、慎重かつ大胆に断続的にガンッ、ガンッという感じで力をかけました。

使っていないので使えるかわかりませんが、おそらくスライディングハンマーのような道具があるともっと楽に外れるのではないかと思いました。ピンの頭か車輪がうまくこの道具で掴めれば使えるような気がするのですが。

抜けました。

想像通り、画像のピンが刺さっているだけでした。

接着剤なども使われていませんでした。

交換する車輪(ウィール)を検討する。

まずは取り付けに関係する各部分のサイズを測ります。

元の車輪:外径99㎜、内径(軸径)7.3㎜

ピンの太さ:7㎜

外径が近いサイズのものをネットで探したところ、外径100㎜のキックボード用のソフトウィールがありました。

多分いけると思い購入しました。細かい取り付けに関しては現物を見てから考えることにしました。

購入したウィール:外径100㎜、内径(軸径)8㎜(608ベアリングの内径)

画像左は元々付いていたもの、右側が交換用に購入したもの(ベアリングがついていない状態)です。

外径は私的には誤差の範囲です。幅を図るのを忘れましたが、全体的にサイズはほとんど同じで使えそうです。しかも硬さが78Aのソフトタイプでした。走行音が小さくなることが期待できます。

元の車輪はベアリングがなく、取り付けはピンを指すだけの簡単なものです。

購入したものはスケボーなどで一般的な608ベアリング(別売り)を裏と表の2個圧入します。

ピンの太さは7㎜ですが、購入したウィールの内径(608ベアリングの軸径)が8㎜です。ガバガバですが1㎜の差は後で何とかします。

ウィールを組む。

ベアリングを圧入します。(圧入といっても特殊な工具など必要なく、ぐっと押し込むだけです。)

ベアリングの取り付けは、子供のキャスターボード(ブレイブボード、リップスター)のウィールと全く同じです。

ベアリングの他に画像の中央に写っているスペーサー(金属製の短い筒)が1輪に1個必要です。

1輪につき、ベアリング、スペーサー、ベアリングの順番で組みますので、ベアリングが計4個、スペーサーが計2個必要です。

構造などは、ブレイブボード、ウィール交換などでネット検索すればたくさんのページが出てきますので調べてみてください。

608ベアリングは、ホームセンターなどわりとどこでも購入することができます。

品番が608Z、608ZZなどいろいろありますが、数字が608のものを選べばサイズ的には問題ないようです。608以降のアルファベットはベアリング側面のシールド(ごみ除けのカバー)の種類や有無で変わるらしいです。

私の場合は、スケボー用のベアリングが余っていたのでそれを使用しました。

ところが、スペーサーはネットで探してもベアリングとセット販売だったり、商品代金より送料の方が高かったりしたので自作することにしました。

ブレイブボード用と同サイズのスペーサーを自作する。

近所のホームセンターで画像のサイズのスペーサーが売ってました。

代用となるものを探すにあたり、軸を通すため内径が8㎜であることが重要でしたが、実は外径も重要で、外径が大きすぎるとベアリングの回転部分(ボール部分)に接触して回転を妨げてしまいます。このスペーサーは内径外径ともにぴったりでした。

ブレイブボードやスケボー用として売っているものがどんな材質、強度のものかわかりませんが、私の場合は荷物を載せるキャリーカートに使用するだけなので、サイズさえ合っていれば良いと考え、これをパイプカッターで輪切りにすることにしました。

画像の50㎜の他に長さ20㎜、30㎜などもありましたが、カット時に手でつかむ部分が大きい方が作業しやすいと考えて一番長い50㎜のものにしました。

パイプカッターで現物と同じサイズにカットします。サイズを測り忘れましたが、10㎜より多少短いくらいだったと思います。

カット後は、軸が通らなくなるほど内側にバリが出るのでヤスリできれいに取り除きます。

バリを取り除いたら、ウィールにベアリング、スペーサー、ベアリングの順で組付けます。

ピンの太さをなんとかする。

上述した通り、ピン(車軸)の太さは7㎜でベアリングを取り付けたウィールの内径は8㎜です。

たった1㎜の違いですが、これではベアリングが回転せず、ピンとベアリングの内側が擦れ合って回転することになるのでよろしくありません。

ピンをベアリング内径の8㎜になるように太くします。

ビニールテープを2~3周巻きました。

もっと良い方法があるかもしれませんが他に思いつきませんでした。

荷重がかかるとビニールテープがつぶれてガタが出てくるかもしれませんので、きっちり硬めに巻きました。

画像を撮り忘れましたが、ビニールテープを巻いたピンをベアリングに通したところ、ガタつきもなくきれいに回転してくれました。

本体に車輪を取り付ける。

あとは、ピンを本体に打ち込むだけだと思ったのですが、最後まで打ち込むとウィール内側面が本体と干渉してウィールが回転しませんでした。

多少本体からウィールを離して固定する必要があります。

そこで、画像の通りここにもスペーサーを入れました。

パイプカッターで50㎜スペーサーの余りをカットして両輪用で2個作りました。50㎜のスペーサーにしておいて良かったです。

隙間が開きました。

滑らかに回転するようになりました。

交換後、改善されたか。

交換後、荷物を積んで近所を引き歩いてみました。

ガラガラガラガラ・・・・や、ガーーーーーーーーーーーーーッ!!がなくなり、コトコトコト・・・、ゴトゴトゴト・・・程度に改善されました。

ソフトウィールが衝撃を吸収してくれている感じがわかります。

交換後のほうが明らかに周囲に響く騒音は少ない(小さい)です。

気分的にも安心して使えるようになりました。

また、色違いやデザイン違いのものがあればいろいろカスタマイズできそうです。

ただし、ピン(車軸)はプラスチックの本体の穴に刺しこまれているだけなので、頻繁につけ外ししていると本体の穴が広がって取り付けが緩くなる可能性も考えられます。

ちなみに、交換後は重量が多少増えます。

片輪で43g増なので数値上は86g重くなりましたが、引いているときは逆に軽く感じますし、収納時も重さは気になりません。

おわりに

以上、キャリーカートの車輪を交換してみましたが、今回は想像した通りにうまくいったと思っています。

ネット通販では、私が購入したメーカーのキャリーカートと見た目は全く同じで色違いとか、見た目は同じで蓋が付属していないものなど違うメーカー(ブランド)でも販売されていますが、見た目は同じでも車輪の取り付け方が微妙に違ったりして同じように交換できるかはわかりませんので注意が必要です。

こんな作業をわざわざやる人はほとんどいないと思いますが、私はニッチな情報こそネットに流す意味があると考えているので記事にしてみました。

この記事が誰かの何かのヒントにでもなればうれしいです。