天然皮革のスパイクの手入れについて。水洗いできる天然革スパイクは水洗いでスッキリ。アドカラーで補色。私の方法をご紹介

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スニーカーを洗剤で水洗いするのは、わりと普通のことだと思いますが、天然皮革の革靴を水洗いすることはほとんどないと思います。

革靴を水洗いすることは、革が縮んでしまうとか、あまり革に良くないことのような気がします。

では、同じ天然皮革のサッカースパイクのお手入れはどうしたら良いのでしょうか?

サッカースパイクは、1回使っただけで真っ黒に汚れるのに天然皮革だから洗ってはダメ?汚れを落とすにはどうしたら良いのだろうと思っていろいろ調べて試してみたところ、私なりのお手入れの仕方が確立しましたのでご紹介したいと思います。

幸いうちのスパイクは水洗いしても良いもののようなので、うちではこの方法でお手入れして今のところトラブルなく使用できていますが、サッカースパイクにはいろいろな種類があって、洗っても良いものとダメなものがあると思います。全ての天然皮革スパイクで使える方法かはわかりませんので、情報のご利用は自己責任でお願いします。

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お手入れするスパイクについて

お手入れする天然皮革スパイクはこれです。

ミズノ MORELIA NEO IV JAPAN

子供が週4~5で使用しています。

足の甲の部分が天然皮革です。ウォッシャブルカンガルーレザーということなので、水に濡れても大丈夫。洗っても大丈夫なようです。

買ったばかりの頃は子供が自分でお手入れしていましたが、次第にやらなくなりました。(想定内)

今は私が週一回お手入れしています。本来は私が使うものではないので放っておけばよいのですが、半分はニオイの防止、半分は私の趣味でやっています。汚れたスパイクをピカピカにするのは結構楽しいです。

ミズノ公式ページ:ZERO+シューズシャンプーを使ったお手入れ方法(天然皮革)
https://jpn.mizuno.com/football/accessories/zero_plus/shampoo_monarcida?pid=dics_fb_maintenance

主に人工芝で使用しており、人工芝の地面に敷かれているゴムチップで擦れて付くのか、毎回黒い汚れが目立ちます。

お手入れ前

今回の汚れ具合は軽い方です。もっと黒い汚れがびっしりついているときもあります。

つま先は汚れではなく、削れていて革の色が剥げてしまっています。これも補修します。

お手入れ後。この状態に仕上げます。

お手入れで使用するもの

ZEROプラス シューズシャンプー

画像一番右の透明のボトルが洗剤です。

念のため、ミズノで推奨しているものを使用しています。

他の洗剤でも使えるものがあるかもしれませんが、たっぷり使う必要はないのであまり減りません。コスパは悪くないと思っていますので今後も使うと思います。

ブラシは普通の靴洗い用のブラシです。

ZEROプラス シューズクリーナー

画像右から2番目のアルミチューブ、ミズノ推奨のシューズクリーナーです。

これも大量には使わないので推奨品を使用しています。

水洗いで見逃したり落ちなかった汚れを落とすときに使っています。

add COLOR ホワイトと筆と塗料の皿

コロンブスというメーカーの革の色補修クリームです。

中身はクリームというより絵の具のような感じです。

スパイクのつま先が削れると表面の色がなくなって見た目が悪くなりますので、削れた部分をこれで塗って補修します。

革靴用クリーム

画像一番左、革保護用の先端にスポンジのついた液体クリームです。近所の靴屋さんで売っていたものです。特にこのメーカーにこだわりがあるわけではありません。他のメーカーでも同じような液体のクリームがあると思います。

この液体靴クリームは、白い顔料が少し入っているので、アドカラーほどではありませんが塗るとうっすら白い色が付きます。

汚れで全体的に革の白さがくすんでくるので、それを多少カバーする効果があるかなと思って使っています。

このような液体クリームは、他に黒やクリアがあると思いますが、黒いスパイクなら黒、他の色のスパイクはクリアが良いと思います。

この液体クリームを塗って乾いたあとに布で磨くとテカリが出ます。

今使っているシューズシャンプー、クリーナーと同じシリーズでZEROプラスシューズコンディショナーというツヤ出し撥水クリームがありますが、私はそれは使っていません。

テカリを出したくない方は、保護クリームはミズノのZEROプラスシューズコンディショナーのクリアで良いと思います。私も最初はこのミズノのクリームを使っていましたが、仕上がりは自然な感じになります。

お手入れの仕方

スパイクを洗剤で水洗いする

まず、中敷きと紐を取り外します。中敷きはブラシを使って普通の石鹸で洗います。紐も普通の石鹸で揉み洗いします。

スパイク本体は水に浸し、ミズノシューズシャンプーをブラシに数滴垂らして、中も外も普通にゴシゴシ洗います。

お湯の方が汚れが良く落ちそうですが、ネットで調べると、お湯で革を柔らかくするとか、お湯につけると縮むとか情報が出てくるので、型崩れするかもしれないのでお湯は使いません。

また、ブラシで強くこすりすぎると本革の部分にはあまりよくなさそうなので、やりすぎには注意しています。

靴の外側にはどうしても落ちない汚れもあるので、そういう汚れは乾燥後にシューズクリーナーを汚れにつけて布で磨いて落とすことにしています。(それでも落ちない汚れは諦めます。)

全体を洗い終わったらよくすすぎます。

ミズノシューズシャンプーは、普通の石鹸ほどには泡立ちません。泡立ちは控えめですので、すすぎは結構楽です。

脱水する

スパイクを片足ずつネットに入れ、洗濯機の標準コースの脱水で6分脱水します。(脱水時間は適当です。標準コースの脱水が6分なのでその設定のままやってるだけ。)

洗濯機での脱水は靴が傷みそうですが、そもそもサッカースパイクは、激しい動きや衝撃が加わっても壊れないようにできているので、脱水くらいではびくともしない・・・と勝手に思って使っています。

現状、スパイクは壊れたりしていませんが、念のためおすすめはしません。

脱水は、水を遠心力で外に飛ばすので、靴底の方を内側に向けて置くことを意識しています。洗濯機の蓋を閉めて回転し始めたらどうなっているか見えませんが、いつもしっかりと水が切れているので毎回それを意識しています。

スパイクの紐は、いつもネットの中に一緒に入れています。

くつ乾燥機で乾燥する

脱水できたら、次は乾燥です。

乾燥は、靴乾燥機を使っています。

革靴を温風で乾燥すると、縮んだり、乾燥しすぎてひび割れしたり、型崩れするかもしれないのでおすすめはできませんが、うちは今のところ問題なく乾かせています。

靴乾燥機を使わない場合は陰干しで2~3日といったところでしょうか。

うちにあるくつ乾燥機は、革靴モードがあります。

革靴モードは約40℃の温風、標準モードは約50℃の温風のようです。

スパイクを地面に置き、ノズルを靴の中に向け「革靴モード 60分」で乾燥します。

乾燥しすぎると革に良くなさそうなので、タイマーは60分にしています。タイマーは30、60、120、180分が選べます。

60分で中は十分乾きますが、外側のアッパーの本革部分はしっとり湿った状態のままなので、1日~2日くらい、手で触って水が染みている感じがなくなるまで自然乾燥させます。

乾燥後、保革のためにクリームを塗らなければいけないのですが、乾燥を急ぐときはアッパーの部分に「革靴モードで30分」、やや遠目から温風を当てて乾かすこともあります。

乾燥しすぎると革がひび割れるかもしれないので、やりすぎには注意しています。

革の削れや傷の補修(補色)をする

スパイクが乾いたら、つま先が削れて色が剥げている部分を補色します。

スパイクのお手入れ方法を調べているときにyoutubeで見たのですが、とあるJリーグチームのホペイロ(用具担当スタッフ)の方曰く、先日引退された元プロサッカー選手の小野伸二さんのスパイクは、つま先がほとんど削れていないそうです。地面を蹴ってしまうことなんてないのでしょうね。

コロンブス アドカラーのホワイトを削れたつま先に塗ります。

筆を軽く水で湿らせ、完全に削れた部分や傷にはアドカラーホワイトをそのまま塗りこみます。

水で薄めてしまうと、地の色が透けて補色、補修になりません。

逆に革の削れていない部分の全体的にくすんだ汚れを隠したい場合は、水で少し薄めて塗ります。削れていない部分に原液のまま塗ると、いかにも「塗った感」が出てしまい不自然になります。

原液で塗った削れた部分と削れていない部分の境目を水で少し薄めたアドカラーホワイトでぼかして塗っていきます。

白いスパイクに白を塗るだけなので、極端に不自然な仕上がりにはならないと思います。

これが水色や赤のスパイクだとスパイクに近い色を調色しなければならないので、難易度が上がると思います。

『靴のキズ補修 後編 アドカラーで補色する』教えて!!三橋先生 Lesson1【コロンブス公式動画】

補色の前に革靴の深い傷を埋めるコロンブスのアドベースという補修クリームもあるようですが、私は使っていません。どうせすぐ剥がれるので毎回色を塗って見た目だけの補修です。

アドカラーは、10分程度で乾くと思います。

保革クリームを塗る

液体靴クリームを全体に塗っていきます。先端にスポンジが付いているので塗りやすいです。

意味があるかわかりませんが、側面の合皮の部分にも一応塗っています。

この液体クリームは、顔料が入っているのでごく薄く白い色が付きます。

白い革に白い色の液体を塗るので、ちゃんと塗れているかわかりにくいのですが、落ちない黒い汚れ部分に塗るとごく薄く白い色が付いてカバーできるので、汚れが少しだけ目立ちにくくなると思います。無色の靴クリームを使うよりもより白く仕上がると思っています。

布で磨いて完成

クリームが乾いたら布で磨きます。

布で磨くとテカリが出て、革表面がなめらかに仕上がります。

以前は画像ようなウエスで磨いていましたが、最近は軍手で磨いています。軍手を手にはめてそのまま磨くとやりやすいです。

磨いたら紐を通して終了です。

天然皮革スパイクの手入れの頻度は?

上記のお手入れを週一回のペースでやっています。

練習が休みの前日の夜に洗って乾燥まで行い、次の日に補色、靴クリームで仕上げます。

天然皮革スパイクの乾かし方、雨で塗れたらどうする

うちは、上記のくつ乾燥機で乾燥だけやっています。「革靴モードで30分」、乾かなければさらに30分で乾燥させています。

乾燥後、次の日に練習があれば靴クリームは塗っていません。

汚れた靴の上からクリームを塗ると、汚れをクリームでコーティングしてしまうような感じがするので、補色、靴クリームで仕上げるのは、きれいに洗ってからやることにしています。

おわりに

天然皮革スパイクのお手入れの理想は、使うたびに汚れを落とし、クリームを塗るというのが良いのかもしれませんが、うちはだいたい週一回のお手入れです。

私としては、週一回程度お手入れをしていれば、革自体の劣化は防げるのではと考えています。

週一程度お手入れしていれば、革が劣化するよりも先に使用による破損で交換時期が来ると思いますので、本革だからといってあまり神経質になることはないかなと考えています。