カーナビの地デジの映りが悪かったがアンテナ配線をいじって改善した話。こんなに感度アップするものかと驚いた。

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カーナビ付きの中古車を購入しましたが、他の車に比べてテレビ(地デジ、ワンセグ)の映りが悪いとずっと感じていました。

カーナビは、carrozzeria AVIC-ZH0007です。

受信しなくなって真っ暗になることも多く、映ってもほとんどワンセグの状態です。

感覚的に

受信しない4割、ワンセグ5割、地デジ1割

という感じでしたのでなんとかしたいと思い、いろいろやってみました。

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地デジの映りが悪い原因

ネットで調べたところ、ナビの地デジの映りが悪い原因としては、

  1. フロントガラスのアンテナ取り付けの不具合
  2. ナビ自体の故障
  3. ドラレコなど他の電子機器の影響。特に安物は注意。
  4. アンテナ線の配線方法、他の配線とまとめられていないか

などがありました。

1のフロントガラスのアンテナ取り付けの不具合は、素人目には不具合は見られませんでした。

2のナビ自体の故障に関しては、もしそうであれば私には修理できないのであきらめるしかありません。

3に関しては、他の電子機器を取り付けしていませんので、私の車では該当しません。

4は、カーナビ取り付けはプロがやっただろうし、たかが配線を見直したところでよくならないだろうと思いましたが、唯一できることはこれしかないのでダメ元でやってみることにしました。

カーナビ取り外し

みんカラに私の車のオーディオ部分の分解手順がありましたので助かりました。

内張りを外すのに内張剥がしは必須です。

内張りを外すときは、パネルのツメやピンなどが割れないように慎重に外しているつもりですが、私の場合だいたい何か所かは割れます。見えない部分ですが、壊れると結構ガックリきます。

ナビ裏配線は、思っていたよりごちゃごちゃしていませんでした。

画像の各アンテナ線をたどって、どのようになっているか確認していきます。

アンテナ線には番号が書かれていましたので助かりました。ナビに接続するときには、ナビ側の同じ番号のところに接続しないとダメだそうです。

配線処理はプロの仕事だった

ナビ裏からアンテナ線をたどっていくと、アンテナ線は車の既存の配線ときれいにまとめられていました。

ナビ取り付け時、アンテナ線はいろいろな車種に対応できるよう長めになっているので、フロントガラスからナビ裏までの距離ならだいぶ余ったんだと思います。

所々で折りたたんで、それを既存の配線と1本になるようにまとめられていました。

きれいにまとめられて、既存の配線と合わせて上手に這わせてあり、プロの仕事でした。

アンテナ線を救出する

ナビ裏から助手席下へ延びた配線を引き出し、ビニールテープでまとめられた配線を解いて、アンテナ線を救出していきました。

ビニールテープの糊で手がベタベタになりました。

最終的にAピラー部分までアンテナ線を引き抜きました。

Aピラー部分で、アンテナ線をやっと他の配線とまとめられていないフリーの状態にできました。

他の配線と別ルートで引き直す=ノイズ対策

引き抜いたアンテナ線は結構長かったです。

アンテナ線を再度ナビ裏まで引いていきますが、今度は他の配線とはなるべく離して別ルートでいきます。

Aピラー部分は、前方に他の配線が通っており、救出前のアンテナ線はこれらの配線とまとめられていましたが、Aピラー後方にも隙間がありましたので、今回、アンテナ線はそちら側を通しました。

助手席下も他の配線と離して通していきました。

余ったアンテナ線の処理

アンテナ線を引き直したところ、だいぶ余りました。

この余ったアンテナ線をなんとかしなければいけません。

調べたところ、アンテナ線は細かく束ねたり、折り曲げたりしないほうが良いようです。

途中で切ってつなげるのもダメ。切って短くするならアンテナとの接続部分に再度はんだ付けという情報もありましたが、素人がやるとおそらく受信感度が悪化するおそれがあり、最悪まったく受信しなくなる可能性もあるとのこと。

そこで、Aピラー上部から天井内張の空間へ輪にしてまとめて押し込むことにしました。

その後、すべての配線をナビに接続し、内張りを戻して受信テストをしました。

結果は?

こんなに変わるか!!というくらい、受信感度が良くなりました。

ナビがONになってすぐ地デジを受信し、きれいな映像が表示されました。

生活圏内のいつも通る道で受信感度を数日確認してみましたが、感覚的に

受信しない0.5割、ワンセグ4割、地デジ5.5割

くらいになりました。

受信しないことがほぼなくなり、トンネル内でもしばらくはワンセグが入り続けるくらいまでに改善しました。

同乗する家族にも「何か変わったと感じないか?」と聞いてみたところ、「テレビが消えなくなった。」と気づきましたので、大幅に改善したと思います。

おわりに

ナビの取り付け説明書はネットで確認できましたが、説明書にも

ノイズ防止のため、次のものはナビゲー ション本体や他のケーブル類、コード類からできるだけ離して配置してください。

・フィルムアンテナおよびそのアンテナコード ・FM/AMアンテナおよびそのアンテナコード ・GPS アンテナおよびそのアンテナコード ・ビーコン受信機およびそのアンテナコード

それぞれのアンテナコードどうしもできるだけ離してください。一緒に束ねたり、重ねたり、交差させたりしないでください。アンテナやアンテナコードにノイズが飛び込むと受信感度が悪くなります。

https://jpn.pioneer/ja/support/manual/manual_pdf.php?m_id=8456 接続のポイント ノイズ防止のために

と書かれています。

私としては、こういうものは念のため注意書きとして書いてあるだけで、そこまで神経質になる必要はなく、受信感度を「極める」ためには守ったほうがよい程度のものと思っていました。

このナビを取り付けた方も、私と同じように、配線はさほど影響はないと軽視していたのではないでしょうか。いまでもその考えは変わっていないかもしれません。

ですが、今回の作業結果をみると、他の配線と束ねる悪影響がこんなにもあるのかと勉強になりました。

地デジをまったく受信しなかったわけではないため、取り付け不備とはならず、この車の前オーナーも不満を感じていなかったので、受信感度が悪いことに気づかれず私のところまで来たのだと思います。

今回の作業は想像通りかなりの時間がかかりましたが、ここまでの改善がみられると、本当にやってよかったと思いました。

たかが配線と侮ってはいけないということがわかりました。