先日、定期健診の胃バリウム検査で、「腫瘍の疑いあり」ということで要精密検査となりました。
胃内視鏡検査(胃カメラ)を受けることにしたのですが、情報では「つらい」「苦しい」「おえっとなる」など、悪いウワサしかありません。
そこで、近所に胃カメラを鼻からできる病院がありましたので、その病院で受けることにしました。
鼻用の胃カメラは、口からのものより管が細く「おえっとなりにくい」「比較的楽」ということで、体験してきました。
私の通院した病院の場合ですので、他の病院では検査の流れ、費用などが違う場合がありますので、参考としてご覧ください。
通院1回目、血液検査と触診
当然ながら、通院していきなりできるわけではありません。
まずは、血液検査です。
血液検査結果は、胃カメラ検査結果と合わせて診断に使われるほか、重大な感染症の有無も調べる意味もあるそうです。これは、胃カメラは使い捨てではなく、消毒はしますが他の人にも使われるため、感染防止のためという意味もあるようです。
触診は首の周りとおなか周りをしていました。
この日はそれで終了し、受付で胃カメラの予約を取って帰りました。
通院2回目、胃カメラ
前日の21時までに食事を済ませ、それ以降は水またはお茶のみ、プラスそれ以外の注意事項を守り、通院しました。
胃カメラ検査の前準備
看護師さんに検査室へ呼ばれ、白く濁っている液体を飲むよう指示がありました。これは、検査のための胃の薬だそうで、そんなに味はせず、量は100ccほどでした。後でネットで調べましたが、胃の壁をきれいにする消泡材のようです。
次にベッドに仰向けで横になるよう指示があり、仰向けになると、霧吹きのような器具で、液体を両方の鼻の穴の中に噴霧されました。これは鼻の穴を広げる薬(局所血管収縮剤:鼻孔を広げ、出血しにくくする薬)だそうです。
味は少々苦く、量がそこそこあって喉にまわってきました。飲み込んでも問題ないそうですが、あまり気分のよいものではありませんでした。
数分後、今度は鼻の穴に麻酔が入れられました。私の場合、左の鼻の穴が選ばれ、透明のゼリー状の麻酔が注射器のようなものでにゅるにゅると注入されました。これも喉の方に回ってきて、先ほどの薬よりも飲み込みづらく、少しティッシュに吐き出しました。味はわかりませんでした。
しばらくすると、喉のあたりがもわんとしてきて、麻酔が効いてきたような感じになりました。唾液を飲み込んでも間隔が鈍い感じです。
次に鼻に細い管を挿入しました。長さ数センチほどで、太さは3~4mmほどに見えました。これで徐々に鼻の穴を広げていくそうです。
数分後、今度は先ほどよりもやや太めの管に入れ換えました。おそらくこれが鼻用胃カメラと同じくらいの太さで、約6㎜ほどと思われます。挿入時なんとなく痛みがありましたが、麻酔は効いているようです。
少し経って管が抜かれ、これで前準備は終わりました。
胃カメラ検査(胃内視鏡検査)
20分程で前準備が終わり、ドクターが登場しました。
横向きになり、ほほのあたりを枕にのせ、あごを上げる体勢にするよう指示されました。
しばらくカルテを見てから検査が始まりました。
鼻の穴に胃カメラの管が入りました。穴の奥までいくと少々痛みがあり、ぐいっと押し込まれる感じがありました。
「肩の力を抜いて、ゆっくり呼吸するように」とドクターから指示がありました。口をぽかんと開けてゆっくり呼吸しました。
その間に胃カメラは喉を通過しようとしている感じがありました。ゴクっと飲み込むと明らかに喉に異物感があります。その瞬間「おえっ」とえずいてしまいました。
2回ほどえずいてパニックになりそうでしたが、ドクターの「食道に入りましたよー。」の声とともに「おえっ」の感じはなくなりました。
「おえっ」っと感はなくなりましたが、今度は鼻の穴の痛みが際立ってきました。喉には違和感があり、食道から胃の辺りには感覚はありませんでした。
鼻の穴の痛みは、麻酔はしましたが完全に無痛ではありませんでした。我慢できる程度の痛みなのですが、おそらく胃の中のカメラの位置を動かしたりするときに、少し上下左右に管を動かしているのだと思いますが、その時が少々痛いです。
また、検査中は口の中に唾液が溜まり、それを飲み込むか吐き出すか迷いますが、飲み込んでも違和感はありますが、痛みも「おえっ」ともなりません。
患部の確認が終わり、胃カメラが引き抜かれていきました。
喉を通過する時の異物感で少々えずくのと、鼻の穴から引き抜く瞬間がやはり少々痛かったです。
検査後
検査後の体の状態は、鼻の穴の痛みが少々あるだけで、その痛みも数十分でなくなりました。
あとは、検査後1時間は飲食しないように指示がありました。
費用は3,700円で、受付で支払って帰りました。
まとめ
検査の流れをまとめました。
- 血液検査と触診(1日目)
- 消泡剤を飲む
- 鼻の穴に局所血管収縮剤を入れる
- 鼻の穴にゼリー状の麻酔を入れる
- 鼻の穴に細い管を入れる
- 鼻の穴に太い管を入れ換える
- 胃カメラ挿入、検査
- 終了
今回、鼻の穴から胃カメラを体験してみての感想は、
- 終始、鼻の穴は少々痛い。(普通に我慢できる程度)
- 胃カメラが喉を通過するときだけ「おえっ」となってしまう。
- 検査後の痛みやつらさはない。
「おえっ」とはなりましたが、鼻用の胃カメラは口用より細いので、喉の通過時も負担は少ないと思います。鼻が少々痛いのは仕方がないと思います。
ドクターのウデもあると思いますが、案外あっさりと終わった感じでした。
検査される方へのアドバイスとしては、全身の力を抜くこと、ゆっくり呼吸することです。また、私は何をされているか見ないようにしました。管が鼻に入っているのを見てしまうと恐ろしくなると思ったからです。
以上、鼻から胃カメラ検査の体験記でした。
検査結果は、良性のポリープで「異常なし」でした。